弊社では、トラウマ治療を専門に行うカウンセリング(EMDRやTFT、臨床動作法を活用)を行っていますが、真のDVを何十年も受け続けた女性もたくさんいらっしゃいます。幼少期の継続的な虐待経験と同様に、簡単には心の傷は癒やされませんがそれでもみなさん徐々に快復されていきます。

ここで大事なのは、お子さんの問題とあなたの問題を分けて考えることができるかどうかです。

日本人は欧米諸国に比べて「無理心中」が多いことが知られています。無理心中は、「殺人後あるいは殺人と同時の自死」であり、お子さんを殺すことには変わり有りません。高度成長期以降の日本では、母子関係が過度に重要視され子どもは母の所有物であるかのような扱いを受けてきました(いわゆる毒親問題)。しかし、子どもの真の自立を目指す場合には、親が監護しながらも年齢・発達・心理状況に合わせて子の意思を尊重し、かつ徐々に子どもの自由を広げていくような関わりが必要になります。お子さんはどんなに小さくても一個の独立した人格を有し、あなたとは別の人生を歩む権利を有しています。

ですから、あなたがDVの快復のために相手方と会わない方がよいという問題と、お子さんが相手方と会わない方がよいという問題は別々の根拠が必要になります。

面会交流は、あなたと相手方が会うことではありません。あなたの愛するお子さんが自立した人生を歩むためにあります。

DVで負った傷には適切なトラウマ治療が必要かもしれませんが、ご希望の方には十分な対応をさせていただいてきたと自負しております。あなたの問題とお子さんの問題を十分に分離させて考えることが可能であっても、なおお子さんと相手方を面会交流させない方が良いという合理的な根拠をお持ちの方には、そのための意見書も作成しておりますし、実際に書かせていただいたこともあります。

また、意見書の依頼者は男性・女性を問いません。お子さんの最大の利益を実現できるよう努力して参ります。